最近は株式市場が荒れており、気が滅入ってしまいますが、それが日常的になってきているのでだいぶん慣れてはきました。
「株式投資における不安の軽減」で大切なことは大きく二つあると思います。「よく調べること」と「株式投資が心のよりどころにならないこと」だと思います。
「不安」というのは、主に「この先どうなるのだろう、というモヤモヤした心の状態」から生じるものだと思いますので、この先どうなるのか、自分なりに調べて出来るだけはっきりさせればよいと思います。日本株市場で、現状で現実的に考えられる悪いシナリオは日経平均22,000円位迄の下落でしょうか。ある程度覚悟が出来ていると不安も軽減されると思います。あまり悲観的に考えすぎるとチャンスを逃すことになるかもしれないのでバランス感覚が大切だと思います。もっと悪くなる可能性もあるかもしれませんが、それは更に悪いシナリオが現実味を帯びてきたときに考えればよいと思います。
この先どうなるのか、を考える場合、現状についてもしっかり把握することが大切だと思います。僕は保有株の含み益、含み損を毎日ノートに記入しています。この作業は株価が上昇している時は楽しいのですが、ここのところ全然楽しくありません。ほとんど含み損です。最近では含み損が少し少なくなっただけでうれしくなってきたりしています。
株式投資で「よく調べること」は大切だと思いますが、一番大切なことは「株式投資が心のよりどころにならないこと」だと思います。
株価が上昇すれば気分がよく、株価が下落すれば落ち込む、というのは当然というか当たり前のことですが、考え方としては「株式投資」のような移ろいやすいものを心の中心には置かないことを意識したほうがよいと思います。言うのは簡単ですが、実現は難しいと思います。それでも意識はしておいたほうがよいと思います。
「7つの習慣 」という本では、「人生の憲法」を持つとよいという趣旨のことが書かれています。「国」のよりどころは憲法ですが、「人生」にも憲法が必要というわけです。僕はこの本に書かれているように自分の憲法を作ったりはしていませんが、考え方としてはなるほど、と思います。憲法はゆるぎない普遍的な価値を有していることが必要です。移ろいやすい価値に基づいて憲法を作ったとしたら国はふらふらして存続が難しくなると思います。人生においてもゆるぎない普遍的な価値を心のよりどころにしている人は、あらゆる状況に対して的確な判断を下せる可能性が高くなると思います。
「7つの習慣」という本の一番最後のほうの付録で「様々な中心から発生する見方・捉え方」というのがありますが、なかなか面白い考察だと思います。この考察について、誤解されやすい部分があるとすれば「配偶者」「家族」「仕事」等が心の中心で何が悪いんだという意見があるかもしれませんが、「大切な人や大切なもの」と「価値判断の基準のよりどころになるもの」は別のものであるということだと思います。