MINIPOCHI’s diary

僕は50代後半、妻は50代半ば、東京在住です。子供二人、犬一匹(16歳のトイプードル、ポチ)、20年11ヶ月、246,432Km乗り続けてきたR53 BMWミニ JCWは本当に楽しい車でした。現在は2022年式アウディRS3セダン(GYDNWF)です。ドライブ、株式投資、ペット、オーディオ、音楽、時計等、雑記ブログです。

「パテックフィリップ」の【アーカイブ】について

 パテックフィリップの「アーカイブ」がどのようなものなのか、についてパテックフィリップ公式ウェブサイト(日本語)の情報等を元に調べてみました(2022年5月)。正確な情報を記述したつもりですが、パテックフィリップを購入する際のアーカイブの重要性等については、必ず最新の情報を入手し販売店等の専門家の見解を参考にしてください。下記にパテックフィリップ公式ウェブサイト(日本語)のURLを示しておきました。 

https://www.patek.com/ja/%E3%83%AA%E3%83%86%E3%83%BC%E3%83%AB-%E3%82%B5%E3%83%BC%E3%83%93%E3%82%B9/extract-from-the-archives

 

https://www.patek.com/ja/%E3%83%AA%E3%83%86%E3%83%BC%E3%83%AB-%E3%82%B5%E3%83%BC%E3%83%93%E3%82%B9/extract-from-the-archives/%E3%82%88%E3%81%8F%E3%81%82%E3%82%8B%E8%B3%AA%E5%95%8F

 

 「アーカイブ」の正式名称は「Extract from the Archives」です。

Extract from the Archives」について、公式ウェブサイトで「真正性の証拠とはならず、真正性を保証するものではありません。」との記述があります。この部分は少し分かりにくいかもしれません。一見、免責事項の記述のような感じがするかもしれませんが、そうではなく、真正性を証明する書面ではないことが述べられているのだと思います。この部分について免責事項のような捉え方をすると、「真正証明書のようなもの」という認識になってしまうと思います。

 「Extract from the Archives」について、公式ウェブサイトでは「パテック フィリップ販売台帳に記録されている情報のみに言及しています。」と述べられています。この部分は、申請された「ケースの製造番号」と「ムーブメントの製造番号」に一致する販売台帳の情報を書面にしたものであることを意味していると思います。

 2022年5月時点では「Extract from the Archivesの申請は公式ウェブサイトのみで受け付けています。必須項目はケースの製造番号ムーブメントの製造番号時計の画像、です。いつ頃から時計の画像が必要になったのかは分かりませんが、昔は時計の画像は必要なかったと思います。時計の画像が必要な理由については、公式ウェブサイトでは「時計の実物と販売台帳の記載事項が視覚的に一致していることを確認するために写真が必要です。」と説明されています。「視覚的に一致」という記述については、例えば台帳の記述が「黒文字盤」の場合、画像も「黒文字盤」になっているか、台帳の記述が「革ベルト」の場合、画像も「革ベルト」か、といった確認だと思います。「視覚的に一致」の記述は「真贋の判定」を意味しているものではないと思います。現在では、視覚的に一致しないものについては、「Extract from the Archives」は発行されないのでしょうか。昔は視覚的に一致しないものでも、ケースの製造番号、ムーブメントの製造番号が一致していれば「Extract from the Archives」が発行されていました。

 「Extract from the Archives」は、一見、本物であることの証明書のような感じがしますが、本来の主な用途は、1.申請した時計の製造年の情報が分かる、2.「Extract from the Archives」の記載と、申請した時計の特徴が異なっている場合はパテックフィリップ以外で手が加えられていることが分かる、だと思います。近年では、2.についてパテックフィリップ社のほうで、ある程度確認しているということだと思います。

 尚、ヴィンテージウォッチについては、「Extract from the Archives」がないと中古市場で流通しづらいという商慣習がありますので、ヴィンテージウォッチについては「Extract from the Archives」があったほうがよいと思います。

 「Extract from the Archives」に記載される情報は10項目です。注意が必要な項目は次のようになると思います。

・「Style」は、型番や材質が記載されていますが、材質の確認は重要だと思います。例えば「Extract from the Archives」の記述がYGで現物がPGだった場合は、より希少性の高いものに見せかけるためにPGメッキがかけられている可能性が高いと思います。

・「Type of dial」は文字盤の種類が記載されています。現物が希少な文字盤で「Extract from the Archives」の記述と一致している場合は心強いと思います。但し、古い時計の場合の場合は「Not mentioned」になっていることも多いです。この場合はパテックの台帳にも情報がないことを示しています。また「Extract from the Archives」の記述と実際の文字盤が異なる場合は、色々なケースが考えられますので専門家によく聞いたほうが良いと思います。

・「Date of manufacture」が製造年であることは明確ですが、「Date of sale」は、エンドユーザーに販売された日なのか、出荷日なのかどちらなのでしょうか。どちらにしてもそれほど重要なことではありません。

・「Bracelet/Leather strap」の項目は少し注意が必要です。「Extract from the Archives」の記載が「Leather strap」なのに現物がブレス一体型の場合は改造されていますので、価値が下がる可能性が高いです。「Extract from the Archives」の記載が「Leather strap」で現物が着脱可能なブレス付の場合は改造されてなく価値に影響しない可能性が高いと思いますが、念のため専門家に聞いたほうがよいかもしれません。「Extract from the Archives」の記載が「Bracelet」で現物が革ベルトの場合、着脱可能なブレス付だったものが革ベルトに変更されている場合は改造されているわけではないので価値には影響しないと思いますが、念のため専門家に聞いたほうがよいかもしれません。一体型ブレスであったものが革ベルトに変更されている場合は改造されていますので価値が下がります。「Extract from the Archives」のブレスの記述で一体型ブレスなのか着脱可能なブレスなのかについての説明があるのかどうかは、ここでは分かりませんので、専門家等に相談してください。

Remark」の項目に記載がある場合はよく読んだほうが良いと思います。