「N/S高投資部の教科書」は主に高校生向けに書かれた本のようです。概ね、分かりやすくて面白い本だとは思いますが、すっと入ってくる部分と、すっと入ってこない部分があります。例えば村上世彰氏の特別授業について、僕は、なんとなく引っかかるものを感じます。
この本は、お金への向き合い方、株式投資の考え方、株式投資の実際、投資の意義、について骨格というか土台の部分について分かりやすく書かれていると思います。
毎日、株の情報に接していると、つい枝葉の部分にとらわれがちになりますが、常に本質を見失わないことが大切だと思います。
藤野英人氏は特別授業で、「私たち投資家が投資をする目的は、より良い社会を創っていくためです。このようなことを言うと、「それはきれい事だ」などと言われてしまいそうですが、これは本音です。」と述べていますが、わかる気がします。長い目でみると、より良い社会を創っていくという視点で投資をすることが、良い結果をもたらすという考え方によるものではないでしょうか。僕は、心に響いた言葉や、思いついたことをメモにしていますが、「持続的な成長、高い競争力、社会に必要とされる、の3つを備えた銘柄への投資」というメモがあり、これが誰の言葉なのかは分かりませんが、藤野氏の考え方と共通する部分があると思います。