MINIPOCHI’s diary

僕は50代後半、妻は50代半ば、東京在住です。子供二人、犬一匹(16歳のトイプードル、ポチ)、20年11ヶ月、246,432Km乗り続けてきたR53 BMWミニ JCWは本当に楽しい車でした。現在は2022年式アウディRS3セダン(GYDNWF)です。ドライブ、株式投資、ペット、オーディオ、音楽、時計等、雑記ブログです。

ロレックスデイトナのムーブメント CAL.4030とCAL.4130

 16520等5桁のデイトナに搭載されているムーブメントがゼニス社エルプリメロベースのCAL.4030、116520や116500等6桁のデイトナに搭載されているのが自社開発ムーブメントCAL.4130です。

 エルプリメロベースのCAL.4030の製造期間は1988年頃~2000年です。

 ゼニス社エルプリメロは1969年9月に発表された世界最初期の自動巻クロノグラフムーブメントです。マイナーチェンジを繰り返しながら現在も製造され続けている息の長いムーブメントですが、それをロレックス社がチューンナップしたものがCAL.4030です。

 主な改良点は36,000振動から28,800振動への変更、緩急針による精度調整からミーンタイムスクリュー付テンプによるフリースプラング方式への変更、平ひげゼンマイからブレゲひげゼンマイへの変更等です。

 ロレックスは1960年代頃から現在に至るまでクロノメーター表記のムーブメントは「フリースプラング緩急調整方式」と「ブレゲひげゼンマイ」にこだわり続けていメーカーです。このようなメーカーはほとんどないと思われますので、メーカーの宣伝に積極的に使ってもいいのではないでしょうか。エルプリメロを自社製品に搭載する際も、この2点は譲れない部分だったのだと思います。

 ロレックスは基本的に自社ムーブメントを搭載しているメーカーですが、クロノグラフムーブメントの自社開発は色々な面で難しいことだったのでしょうか。6263等4桁のデイトナバルジュー社のムーブメントがベースでした。ロレックスの自社開発ムーブメントは2000年のCAL.4130からです。ちなみにパテックフィリップのクロノグラフはレマニア社ベースのムーブメントが長年使われていました。パテック社初の自社開発ムーブメントは2005年のCH27-525となるようです。

 エルプリメロベースのCAL.4030と自社開発のCAL.4130を比べてみた場合、一番大きな違いはクロノ作動時のセンター針の針飛びがあるか、ないか、でしょうか。前者は若干針飛びがみられ、後者はほとんど針飛びがありません。水平クラッチ方式と垂直クラッチ方式の違いによるものだそうです。プッシュボタンの感触は大きな違いはないと思います。デイトナは裏スケではないのでムーブメントを目にする機会はほとんどないと思いますが、見た目はエルプリメロベースのCAL.4030のほうが味わい深い気がしますが好みの問題でしょうか。自社開発のCAL.4130は部品点数がかなり削減されているようで、メンテナンス性と信頼性が向上しているようです。

 CAL.4030よりCAL.4130のほうが性能は向上していると思いますが、CAL.4030もゼニスの伝説的なムーブメント、エルプリメロをロレックスが改良した貴重なムーブメントで捨てがたい魅力があると思います。