MINIPOCHI’s diary

僕は50代後半、妻は50代半ば、東京在住です。子供二人、犬一匹(16歳のトイプードル、ポチ)、20年11ヶ月、246,432Km乗り続けてきたR53 BMWミニ JCWは本当に楽しい車でした。現在は2022年式アウディRS3セダン(GYDNWF)です。ドライブ、株式投資、ペット、オーディオ、音楽、時計等、雑記ブログです。

オノ・ヨーコの叫び

 

 

 オノ・ヨーコの曲に「京子ちゃん心配しないで(ドントウォーリーキョーコ)」というのがあります。いろいろなヴァージョンがあります。僕は、「サムタイム・イン・ニューヨーク・シティ」に収録されているものと「FLY」に収録されているものを持っています。「FLY」に収録されているものと微妙に違うヴァージョンがあり以前はyoutubeで聴けました。そのヴァージョンが僕は一番好きです。

 「京子」は、ヨーコの前夫アンソニーコックス氏との子供で、当時ヨーコとアンソニー氏は京子の親権をめぐって争っていたそうです。この曲は、京子がいない悲しみを歌ったものかもしれませんが、むしろ、この出来事をきっかけとして独創的な曲を創り上げたといったところでしょうか。

 聴くことを拒絶するようなヴォーカルが印象的ですが、よく聴いてみると、意外と、かっこいい曲のように思えてきます。この曲にヨーコのヴォーカルは欠かせないものですが、ヴォーカルが入っていない部分は、誰が聴いても、かっこいいと思えるのではないでしょうか。ギターはエリッククラプトン、ドラムはリンゴスターです。

 オリジナリティ溢れる、ヨーコの叫びは、他の人には、なかなか真似のできないものだと思います。youtubeでドントウォーリーキョーコのカバーを色々聴いてみてもヨーコの足元にも及ばないものがほとんどです。

 「コールドターキー」ではジョンレノンが激しく叫んでいますが、この種の叫びについてはヨーコのほうが一枚上手かもしれません。ソロになってからのジョンの叫びについては「マザー」の叫びが一番好きです。逆にこのタイプの叫びはヨーコにはないものだと思います。優劣の問題ではなく個性の違いでしょうか。

 「コールドターキー」は1969年、「マザー」は1970年であることを考えると、ヨーコから叫びを学んだジョンが「コールドターキー」に取り入れ、「マザー」で完全に自分のものにしたということかもしれません。

 「京子ちゃん心配しないで(ドントウォーリーキョーコ)」を聴いていると、岡本太郎の言葉を思い出しました。岡本太郎は、芸術は心地よくあってはならない、なんだこれは、というものがいいんだという趣旨の、芸術に対する考え方をよく述べていましたが、この曲は、まさにそういう感じだと思います。岡本太郎がこの曲を聴いたことがあるのかどうかはわかりませんが、もし聴いていたとしたら感動していたかもしれません。

 ちなみに僕は、「京子ちゃん心配しないで(ドントウォーリーキョーコ)」は割と気に入っていますが、聴くのは家族がいないとき、またはヘッドホンです。また、この曲が割と気に入っているとは言ってもアルバム「FLY」を全曲購入する気には今のところなれません。